アナログ・ドラムマシーン「DrumBrute」や、モジュラーシンセ界で定番になりつつあるシーケンサー「BeatStep Pro」など、アナログを軸にしたハードウェアのリリースで注目度が高まるArturia社ですが、DAW関連製品も充実のラインナップ。
今回は、コンパクトなボディに、25鍵ベロシティ・センス付きスリム・キーボード、ピッチ・ベンド&モジュレーション・タッチ・ストリップ、16個のマルチファンクション・エンコーダー、8個のマルチカラー・ベロシティ&プレッシャー・センス付きパッド、ダンパーペダル端子を搭載したMIDIコントローラ『MiniLab MKII』を紹介します。
曲作りに必要な全てが揃うパッケージ
MiniLab MKIIには、Minimoog、Arp、Jupiterといったシンセマニアも憧れるレジェンダリーなインストゥルメント・サウンドを搭載した「Analog Lab Lite」、そして人気DAWソフトAbleton Liveの特別版「Ableton Live Lite」が付属されています。これはつまり、MiniLab MKIIを購入するだけで、PCベースの曲作りに必要な全てのアイテムを手に入れることができるということです。
付属ソフトは以下の通りです。
- Analog Lab Lite:500個の伝説的なシンセサイザー、ヴィンテージキーボードの音色を搭載したソフトウェア音源
- UVI Grand Piano Model D:世界標準のピアノをサンプリングしたピアノ音源
- Ableton Live Lite:Ableton Liveの特別版
ここではMiniLab MKIIと、付属ソフトのAnalog Lab LiteとAbleton Live Lite(以下に紹介する動画ではAbleton Live 9 Suiteを使用)を使用して、R&Bトラックの作成にチャレンジしてみたいと思います。
パッドを駆使してビートメイキング
まずはMiniLab MKIIのパッドを使ってAbleton Live Liteのドラム音源Drum Rackを演奏して、ビートを作成。さらに予めDrum Rackのピッチやフィルターをアサインしたノブをコントロールして、簡単にビートの音色をエディットしてみます。
Ableton Live Liteには、簡単にMIDIコントローラをアサイン可能なMIDIラーン機能が搭載されているので、MiniLab MKIIとの相性も抜群。パッドとノブを駆使して、直感的にビートメイクすることができます。
エレピで印象的なメロディを奏でる
次にAnalog Lab Liteのエレピを使用してメロディを作成します。動画ではエレピを録音した後にGuiter Ampエフェクトを加えて、簡単なサウンドメイキングを行ってみました。
ここではRhodesをモデリングした音源を使用してみましたが、他にもWurlitzerやHammondなどヴィンテージ系のキーボードサウンドが充実。同社の音源ソフトV Collectionから抜粋されたAnalog Lab Liteのサウンドは間違いありませんね。
MiniLab MKIIと同様のインターフェイスが表示されるAnalog Lab Liteの主要なパラメータは、予めMiniLab MKIIのノブにアサインされているので、自身で設定しなくてもすぐに演奏することができます。メロディの演奏からエディットまで、一台で全てを完結できるMiniLab MKIIはとても優秀です。
ベースを加えてトラックに芯を持たせる
次にベースを加えます。Analog Lab Liteには往年の名機をモデリングした豊富なベースサウンドが用意されていますが、なかでも有名なMinimoogの音色を使ってみます。録音後のサウンドメイキングでは、シンセの主要なパラメータのフィルター・カットオフと、エンべロープを調整しています。
フィルターやエンベロープの調整だけでも、サウンドメイキングを楽しめます。厳選されたパラメータのみをコントロール可能なAnalog Lab Liteは、シンプルにサウンドメイキングすることができるので、初心者の方にもオススメです。
シンセを加えて今っぽく仕上げる
最後に少し緩めのシンセリードを加えて、今っぽく仕上げてみたいと思います。ここでは、リアルタイムでピッチベンドとモジュレーションホイールをコントロールして、演奏に変化を加えてみました。
Analog Lab Liteにはヴィンテージ系のシンセだけでなく、動画で使用したような複雑なサウンドも用意されています。即戦力なサウンドを豊富に搭載したAnalog Lab Liteなら、暫く音源に困ることはなさそうです。
迷ったらMiniLab MKII
たくさんの楽器で溢れる現在。まず初めに何を買ったら良いのかと悩んでしまう方も多いかと思いますが、MIDIキーボード、音源、DAWの全てがパッケージされたMiniLab MKIIは、初めての楽器にオススメです。迷ったらMiniLab MKIIです。
またコンパクトなボディに豊富なコントロール機能が搭載されているので、モバイル用途のセカンド・コントローラにも最適。ミニ鍵盤ながら絶妙な重みがある鍵盤はとても演奏しやすく、中級者以上の方も安心して使用できます。
MiniLab MKIIには、ノブが出力するCCやダンパーペダルの挙動などを変更可能な「MIDI Control Center」も付属されているので、自分好みの設定を作りたいという上級者の方にも納得いただけるMIDIコントローラだと思います。
そして次回は、Analog Lab Liteの上位版「V Collection 5」を紹介します。Analog Lab Liteではエディットできない全てのパラメータをコントロール可能なV Collection 5による、ディープなサウンドメイキングをお楽しみに!
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