iPhone 5や第4世代のiPadから搭載されたLightningコネクタに正式対応した初のオーディオ・インターフェイスとして話題のLINE 6「SONIC PORT」。
LINE 6と言えば「POD」に代表されるように、ギター・エフェクターやギター・アンプなどの製品で多くのバンドマンの支持を集めていますが、iOSの音楽系アプリの登場以降はiPhoneやiPad向けのオーディオ・インターフェイスやコントローラなども精力的にリリースしています。
そのLINE 6から発売されたSONIC PORTは、ギターの使用はもちろんですが、ライン・レベルの楽器の使用もしっかりサポート。
近年の音楽系アプリの充実度により制作にiPhoneやiPadを使用されるクリエーターは多いと思いますが、その中でも打ち込みをメインに制作を行われているユーザーに向けてSONIC PORTの魅力をお伝えします。
ライン・レベルに対応した入出力を搭載
iPhone5と同等のサイズ感で非常にコンパクトなSONIC PORTには、モノ/ステレオ対応の1/4″ギター/ライン・レベル出力と1/8″ヘッドフォン出力が搭載されています。
入力には、1/4″ギター入力と1/8″ミニステレオ・ライン入力が搭載され、ギターの入力だけではなく、ライン・レベルの楽器にも対応しているので、シンセサイザーやサンプラーのサウンドの取り込みや、DJミキサーへサウンドを出力することができます。
ライン・レベルの楽器の接続時に気を付けたいこととして、ケーブル選びがあげられます。モバイル性が重視されているSONIC PORTの入出力端子には1つの差し込み口しかありません。通常ステレオで入力されるライン・レベルの楽器を接続する場合は「Yケーブル」と言われる特殊なケーブルを使用することとなります。
ライン・レベルの接続時に必要なケーブルについて
上の図のように1/4″ TRSフォーン・プラグを使用したYケーブルを使用することで、iPhoneとiPadからのサウンドをステレオで出力することができます。ミキサーやスピーカーなどへのインプットは、ご使用の機種に搭載されている端子を確認の上お選びください。通常、ライン・レベルのインプット端子は、RCAかTSフォーンが一般的です。
上の図のように1/8″ TRSフォーン・プラグ(*一般的なイヤフォンで使用されているプラグと同様)を使用したYケーブルを使用することで、DJミキサーやシンセサイザー、サンプラーなどのサウンドをiPhoneとiPadへステレオで入力することができます。各音源からのアウトプットは、ご使用の機種に搭載されている端子を確認の上お選びください。通常、ライン・レベルのインプット端子は、RCAかTSフォーンが一般的です。
Lightningと30-pinに対応した2つのケーブルを同梱
SONIC PORTには、iPhone 5や第4世代のiPadから搭載された「Lightningコネクタ」と、それ以前の機種に搭載されていた「30pinコネクタ」に対応した2本のケーブルが同梱されています。
これにより現在SONIC PORTが対応しているiPhoneとiPadには、変換コネクタを使用せずに直接接続できます。
これまでのiPhoneとiPadに対応したオーディオ・インターフェイスは「Lightningコネクタ」に正式に対応しておらず、「Lightning-30ピンアダプタ」を使用しなければならず、動作の安定性に若干の不安を抱えていましたが、SONIC PORTならそのような心配は無用です。ここは大きなポイントですね。
SONIC PORTのサウンド・クオリティは?
オーディオ・インターフェイスに求める要素としてサウンド・クオリティは外せませんね。iPhoneとiPadへの楽器などの録音にはオーディオ・インターフェイスは必要不可欠ですが、単にサウンドを出力させるだけなら、iPhoneとiPadに搭載されているヘッドフォン・アウトで対応できます。
しかしながら近年の音楽系iOSアプリのパフォーマンスを考えると、例えばiOSアプリで作成したサウンドをパソコンのホストアプリケーションへ録音してサンプル素材として使用すると言う例も少なくないと思います。
筆者もこのような用途を目的としてiPadで使用できるオーディオ・インターフェイスに注目していたのですが、「はたして¥12,000弱のオーディオ・インターフェイスでどの程度変わるものなのか?」と懐疑的な思考の元、SONIC PORTを使用した場合とiPadのヘッドフォン・アウトから出力した場合のサウンドをPro Toolsに録音してそれぞれを比べてみました。
結果、音質の向上を実感!iPadのヘッドフォン・アウトからのサウンドは奥行き感がなく、軽く聞こえてしまいますが、SONIC PORTを使用した場合は音の抜けや分離感はさほど感じませんが、奥行き感のあるより重厚なサウンドを得ることができました。
iOSアプリでは簡単にループなどを作製することができますが、これをサンプル素材としてオーディオ・ファイル化する場合には音質が良いに越したことはありません。しかし、iOSアプリのためにハイエンドなオーディオ・インターフェイスの購入は躊躇してしまいますが、SONIC PORTの価格であれば、コストパフォーマンスも十分に納得できると思います。
iPad,iPhoneをPODマルチ・エフェクトに
iPadとiPhoneをPODマルチ・エフェクトに変えてくれるLINE 6のフリーiOSアプリ「Mobile POD」は、32種類のアンプと16種類のストンプボックス&ラック・エフェクト、16種類のスピーカー・キャビネットを搭載。Mobile PODにはアーティストなどがデザインしたギターに最適な10,000以上のプリセットも含まれています。
SONIC PORTとの併用で、ギターアンプ・シュミレータを代表するPODシリーズがもっとお手軽になります。
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Mobile PODにつきましては、Mobile POD Reviewにて詳しく説明を行っておりますので、そちらもぜひご覧下さい!