STEMSをシームレスにプレイ!DJの新たなキーワード「マッシュアップ」を可能にする『TRAKTOR KONTROL S5』

Native Instrumentsが提唱する新しいオーディオ・フォーマット「STEMS」。このSTEMSのためのコントローラ『TRAKTOR KONTROL S5』がリリースされました。STEMS対応のコントローラの中では、スタンダードな機種に位置付けられるKONTROL S5では、はたしてどんなプレイができるのでしょうか?ここでは、KONTROL S5でSTEMSをプレイして、その可能性を探ってみたいと思います。

STEMSとは?

STEMSは下記の画像のように、ビートのステム、ベースのステム、メロディのステム、ボーカルのステムといった、4つの異なる音楽要素が含まれています。

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STEMSがどんなものなのかをお伝えするために、KONTROL S5にNative InstrumentsのウェブサイトでダウンロードしたSTEMSファイルをインポートして再生させてみます。この動画では、ボーカル、シンセ、ベース、ビートの順にサウンドを加えています。KONTROL S5の各チャンネルに8個のパッドが並んでいますが、上部4つのパッドがステムのオン/オフの切り替えボタンになります。

KONTROL S5でSTEMSの4つの音楽要素を個別にプレイするので、異なるトラックのビートとベースをミックスしたり、ボーカルを乗せたりして、マッシュアップすることができます。

ディスプレイなどの豊富な情報で直感的にマッシュアップ

それでは、AとBの2つのデッキにSTEMSをインポートして、マッシュアップにチャレンジしてみます。Deck AにはNGHT/Velvetを、Deck BにはNGHT/SilkのSTEMSをインポートします。それぞれのSTEMSには、幾つかのループポイントを設定してあります。動画では、このループポイントとSTEMSをリアルタイムでセレクトしながらプレイしています。

いかがでしょうか?はじめから一つのトラックだと言われても分からないほど違和感なくミックスできますよね。STEMSを使用したプレイは、複数のサウンドをコントロールするので、複雑になりがちですが、KONTROL S5のディスプレイやパッドのバックライトなどの視覚的な情報により、迷うことなくプレイできます。

FREEZEモードでライブ感をプラス

次にTRAKTOR特有の機能、トラックの任意の場所をスライスして演奏できる「Freezeモード」と、STEMを組み合わせてプレイしてみます。動画では、Deck Bでベース、シンセ、ボーカルのステムを再生させ、Deck AをFreezeモードにしてビートのステムをパッドで演奏しています。

Native Instruments TRAKTOR KONTROL S5 with STEMS & Freeze #dj #traktor #stems #kontrol #s5

soundropeさん(@soundropecom)が投稿した動画 –

Freezeモードを、KONTROL S5のパッドでサンプラーのようにプレイできるので、よりライブ感を加えることができますね。

多彩なエフェクトで作る新たなグルーヴ

TRAKTORといえば、エフェクターの充実ぶりですが、ここではSTEMSとエフェクトを組み合わせてプレイしてみたいと思います。まずは、 TRAKTORを代表するエフェクトの「Beatmasher 2」。動画では、Deck Bでベース、シンセ、ボーカルのステムを再生させ、Deck Aで再生させているビートのステムにBeatmasher 2を加えてビートをロールさせています。

Native Instruments TRAKTOR KONTROL S5 with STEMS & Effector(Beatmasher 2) #dj #traktor #stems #kontrol #s5 #ni soundropeさん(@soundropecom)が投稿した動画 –

次に「BeatSlicer」を使用してみます。動画では、Beatmasher 2の動画と同様に、Deck Bでベース、シンセ、ボーカルのステムを再生させ、Deck Aで再生させているビートのステムに「BeatSlicer」を加えてビートを加工しています。

Native Instruments TRAKTOR KONTROL S5 with STEMS & Effector #dj #traktor #stems #kontrol #s5 #ni soundropeさん(@soundropecom)が投稿した動画 –

KONTROL S5なら、STEMSとエフェクトのコントロールなど、複数の機能を同時に扱うことができるので、より直感的なパフォーマンスが可能です。2ミックスのトラックとは違って、変化させたいサウンドにだけエフェクトを加えられるので、楽曲性の高い緻密なアレンジが可能になりますね。

ステップアップを望むDJとクリエイターへ

KONTROL S5は、大型のディスプレイやバックライトなどの視覚的な情報により、パソコンの画面を必要としないので、プレイに集中できました。また、ホットキュー、Freeze、STEMSをコントロールできる8つのパッドは、モードの選択ボタンでシームレスにコントロールでき、これまでにないほどの操作性を得ることができす。

BeatportやWasabeatなどのオンライン・ミュージックストアで購入できるSTEMSには、人気アーティストのトラックのパラデータが入っているので、気になるトラックの構成を知ることもできて、DJの幅を広げてくれるだけではなく制作のヒントにも役立ちます。また、先日リリースされた「Stem Creator」により、自分のトラックでSTEMSファイルを作れるようになったので、クリエイターのパフォーマンスツールとしても活用できますね。

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DJとクリエイターの垣根をなくしてくれるSTEMS専用のコントローラ「TRAKTOR KONTROL S5」は、次のステップへ進みたいDJやクリエイターにオススメのクリエイティブなツールです。

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