ソフトウェアの柔軟性とハードウェアの直感的な操作性が融合したNative InstrumentsのMASCHINE。
このMASCHINE STUDIOチュートリアル・ガイドは、MASCHINE STUDIOコントローラを使用したトラック制作において必要不可欠な機能と操作のみをシンプルに伝えることを目的としています。
各ページには操作手順を表す番号が割り振られたMASCHINE STUDIOコントローラの画像を掲載しており、この数字の順番どおりに操作を行うだけで、だれでも簡単にトラックの制作が可能となりますので、ぜひご活用ください!
まず始めにMASCHINE 2ソフトウェアの基礎的な要素としてMASCHINE 2の構造とユーザーインターフェイスについて説明します。
ストラクチャー
MASCHINEはMASTER、GROUP、SOUNDの3つの階層から構成されています。
MASTER
マスターはMASCHINEの最上層に位置づけられ、マスターのパラメータのコントロールはグループとサウンドの全てに影響を与えます。
たとえばマスターにリバーブを使用した場合、マスターアウトを通過する全てのサウンドにリバーブ効果を与えます。
GROUP
グループはサウンドの集合体で、16個のパッドで1つのグループを構成します。グループのパラメータのコントロールはグループを構成する全てのサウンドに影響を与えます。
たとえばグループにコンプレッサーを使用した場合は、そのグループに存在する全てのサウンドにコンプレッサーの効果を与えます。
従ってグループは、GROUP Aをドラムのグループに、GROUP Bをベースのグループにと言うように楽器ごとに分けることで楽曲を構成するトラックのように扱うことができ、その後の編集などの作業が便利で効率的になります。
グループは無制限に作成できます。
SOUND
サウンドはMASCHINEの最下層に位置づけられ、サンプル、ソフトシンセ、エフェクトをロードできます。サウンドではロードされたサウンドソースのパラメータをコントロールでき、より繊細なサウンドデザインを可能にします。
ユーザーインターフェイス
ブラウザ
ブラウザ(上部画像黄枠部)はプロジェクト、サンプル、キット、プラグイン・ソフトシンセ、エフェクトの検索が可能です。
MASCHINEとNI製品のライブラリはタグ付けされており、タグタイプによる検索はイメージするサウンドに即座にアクセスできます。
たとえば、左の画像のようにサンプルのタグタイプで”Drums > Kick > Acoustick”と選択すると、アコースティックなキックのサンプルだけが表示されます。
KOMPLETE 9とKOMPLETE 9 ULTIMATEに含まれる製品にもタグ付けされているので、膨大な数のサウンドやエフェクトからお好みのサウンドを探し出す場合には非常に有効な機能となりますので、ぜひともご活用ください!
アレンジャー
アレンジャー(上部画像青枠部)は各グループのパターンを組み合わせて楽曲を構成するシーンを管理します。
シーンは無制限に作成可能で、楽曲の構成どおりにシーンを並べてシーンの最初から最後までを順番に再生させることで、楽曲としてプレイ可能です。
シーンは再生時にもリアルタイムで変更可能で、お好みのシーンをお好みのタイミングでプレイできるので、ライブ・パフォーマンスにも有効な機能です。
パターン
パターン(上部画像赤枠部)は各グループのシーケンスを作成します。
パターンはMASCHINEでの楽曲制作において最も重要なセクションで、かっこいいトラックは、パターンで作成したシーケンスに左右されると言っても過言ではありません。
パターンは無制限に作成できます。
ここまでは、MASCHINE 2ソフトウェアの概要について簡単に説明しましたが、次のページからMASCHINE STUDIOでの制作に必要な工程を操作方法と共に紹介して行きます。
次のページでは、MASCHINE STUDIOで音楽制作をするための最初のステップとして、ドラムの作成に必要なドラムキットのロードの方法について紹介します。