海外メディアのSynthtopiaが2014年に読者向けに行ったアンケート「What’s The Best Desktop DAW In 2014?」で堂々の第一位を獲得した Image-Line / FL Studio 11。その他のメディアのランキングでも常に上位に位置するFL Studio 11ですが、普段Macで制作していることもあり、その人気の理由について理解する機会がありませんでした。
FL Studio 11がクラブミュージックの制作によさそう
FL Studio 11の魅力を少しだけ理解できたきっかけが、イギリスのオンライン・ミュージックマガジンFACT Magazineの人気企画「Against The Clock」に起用されていた、Dubstep、Drum & BassのアーティストDeftのビデオです。
出典:YouTube
このビデオでは、FL Studio 11の特徴でもあるステップ・シーケンサーのステップをマウスでクリックして、あっという間にDubstep風のドラムが作成されています。さらにシンセやベースなどの音階を持つ楽器のレコーディングに用いられるピアノロール機能でメロディーを作成して、ドラムとシンセの基本的なパターンが作成されていきます。作成したパターンはクリップと呼ばれるそうで、このクリップを楽曲のアレンジメントを行うプレイリストに並べて曲が構成されて行きます。ビデオを見る限り、このクリップという発想こそがFL Studio 11がクラブミュージックの制作に適している理由のようです!
クリップと言われてもピンとこない方も多いはずです。こちらのビデオを見て頂ければ、クリップの概念が少し分かるかもしれません。
出典:YouTube
FL Studio 11はWindowsマルチタッチに対応していて、タッチパネル・ディスプレイを使用することで、こんなプレイも可能になるのですが、このビデオで整然と並んでいるボックスにタッチしてサウンドを切り替えています。
このボックスこそがクリップの正体で、各ボックスごとに異なる演奏データやオーディオデータ(要は異なるサウンドのこと)が含まれていて、これをリアルタイムでセレクトしてパフォーマンスしている訳ですね。
FL Studio 11のいいところをまとめるとこんな感じでしょうか。
- ドラムやちょい足し系のサウンドの入力に最適なステップ・シーケンサー
- 曲の構成がラクチンになるクリップ
- クリップを自由に並べて曲を作れるプレイリスト
FL Studioはリーズナブル!しかもずっと最新版を使える
Windowsでクラブミュージックを作ると言う新たなチャレンジのためにゲットしたのが、FL Studio 11のすべての機能を網羅した「FL Studio 11 SIGNATURE BUNDLE」。
FL Studio 11 SIGNATURE BUNDLEのAmazonでの販売価格を見てみると¥30,000以下と良心的な価格で、これがオススメの理由の一つでもあります。
しかもFL Studio 11は一度購入すると、その後にリリースされる新しいバージョンを無償で入手できるので、常に最新のバージョンで音楽制作を楽しめます。これはうれしい限り!
FL StudioにはFL STUDIO 11 FRUITY EDITIONという製品もありますが、豊富な音源とエフェクターを搭載した「FL Studio 11 SIGNATURE BUNDLE」を使用することで、制作するトラックの幅も広がります。
始めはその価値に気付かないかもしれないけど、制作を進めて行くうちにその豊富さに感謝する日も来そうです。
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「いきなり購入するのは気が進まない」と言う方のためにFL Studio 11にはデモバージョンが用意されています。FL Studio 11のデモバージョンは、作成したプロジェクトを保存することはできませんが、全機能を使用することは可能です。
FL Studio 11が動作するWindowsのスペックは?
ソフトを使用する上で気になる問題と言えば、自分の持っているパソコンできちんと動作するのかと言うことですね。今回使用するパソコンは、ASUS社のZENBOOKでスペックが高くもなく低くもなくといった感じの一般的なスペックです。
ASUS / ZENBOOKの主なスペックは次の通りです。
- OS:Windows 8
- プロセッサ:Intel Core i5 CPU 1,7GHz
- 実装メモリ:4GB
- システムの種類:64 bit
数値上は仕事用で使っているMacBook Airよりも上ですな。まー、行けるでしょう(笑)。このスペックでどこまでパフォーマンスを発揮できるかは、今後制作を進めてみてのお楽しみと言うことで。
それでは、インストールディスクからFL Studio 11をインストール。インストールが完了してFL Studio 11を起動させると、FLちゃんが優しい笑顔で迎えてくれます(笑)。
お手頃なオーディオ・インターフェイスUR22をチョイス
より良い音質で音楽制作を行うのはとても大切なことです。パソコンでの制作において音質に最も影響を与えるものは、オーディオ・インターフェイスです。今回はなるべく手頃に最適な環境を整えたいので、オーディオ・インターフェイスにはSteinberg社のUR22をチョイス。
UR22を選んだ理由は次の通りです。
- シンセサイザーやドラムマシーンなどの楽器の入力が可能なLINEインプットを2チャンネル搭載
- MIDI機能を搭載した機器との接続が可能なMIDI IN/OUTを搭載
- 2チャンネルのアウトプットを搭載
- 2チャンネルのアウトプットとは別にヘッドフォン・アウトを搭載
- 2チャンネルのマイク入力を搭載
価格だけを考えた場合、UR22より安いオーディオ・インターフェイスは存在しますが、それらの製品は、入力チャンネルが1チャンネルだったり、LINEの入力に対応していなかったりと、クラブミュージックを制作するには機能的に足りない製品となります。
よってクラブミュージックや打ち込みでの音楽制作を行う場合のお手頃なオーディオ・インターフェイスとしては、UR22がオススメです。
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パッドもノブも付いてるお手頃MIDIキーボードLaunchkey Miniをチョイス
FL Studio 11で制作を行う場合にとても便利な存在がMIDIコントローラです。MIDIコントローラを使用することで、より音楽的な制作環境を得ることができます。
MIDIコントローラもなるべく手頃なものを選びたいので、今回はNovationのLaunchkey Miniをチョイス。
Launchkey Miniを選んだ理由は次の通りです。
- シンセサイザーなどのメロディーのレコーディングに最適な鍵盤を搭載
- パラメータなどのコントロールにアサイン可能な8つのノブを搭載
- ドラムやボタンなどのコントロールにアサイン可能な16個のパッドを搭載
- コンパクトで場所をとらない
コンパクトサイズのMIDIコントローラでは鍵盤のみが搭載されている製品が多いのですが、Launchkey Miniにはノブとボタンも搭載されていて豊富なコントロールに対応してくれるのでオススメです。
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これでFL Studio 11に加えて、UR22とLaunchkey Miniのお手頃な快適クラブミュージック・セットが完成です!
このセットでWindows環境でのクラブミュージックの制作にチャレンジしてみます。まずはクラブミュージックの基本、ビートパターンの作成からですね。はたして冒頭で紹介したDeftのビーツを超えれるのか?この続きは、以下のリンクボタンからどうぞ!
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FL Studio 11 Vol.2 “ビートの制作をチェック”