世界で初めてのGrimeが YOUNGSTARのPulse Xだという説が覆るかもしれません(笑)。海外メディアSBTVが、1994年に発売されたビデオゲームから偶然生まれた世界初のGrimeと、その背景にあるストーリーを紹介しています。
出典:YouTube
この曲はスーパーファミコンと、セガ・ジェネシスのゲームWolverine : Adamantium Rageのボス戦で流れるテーマ曲で、Dylan Bealeによって作られました。Grimeの特徴ともいえるスタッカートで演奏されるストリングス、跳ねまわる電子音、スクエア波のベースといった要素をすべて備えており、なんと最古のグライムだと考えられているトラックよりも8年も前に録音されています。
Bealは90年代にジャングル・デュオのメンバーとして活動しつつ、レコードショップでも働いていたそうです。ゲーム用に作成された曲は主にウェスト・コーストヒップホップからの影響が強かったとのことですが、この曲だけはジャングルに影響を受けて作ったとのこと。Bealは、200KBという少ない容量では、限られた楽器を非常に短くサンプルするしかなく、結果として初期のグライムと同様の特徴である「ラフなデジタルサウンド」になったと語っています。
いかにGrimeの要素を持つトラックかを伝えるために、Sir Pixalotがこの曲にJ-Wingのボーカルを重ねてGrimeを作成しています。このトラックを聴く限り間違いなくGrimeです!
出典:Soundcloud
それにしても、Grimeをゲームから探し出してくるディグ力には脱帽ですね。ゲームまでをも掘り尽くすそのディグ力にDJ魂を感じます。
引用元:FACT