オーディオの専門家曰く、テープはレコードより音質的に優れているそうです。ここでいうテープとは、現在人気のカセットテープではなく、オープンリールテープ(以下R2R)のことです。
R2Rは2013年頃から徐々にオーディオマニアの間で流行りはじめ、現在ではオーディオマニアの象徴としても知られています。雑誌やオンライン・フォーラムなどで行われたアンケートによると、最も高音質な録音メディアは疑いなくR2Rとなります。
出典:StockSnap.io
R2Rがレコードより音質的に優れている理由は2つあります。
まず1つ目の理由は、R2Rのダイナミックレンジがレコードよりも広いということです。レコードは音源を収録するために、低域と高域の一部をカットする必要がありますが、R2Rはそのような必要がないため、オーディオデータがほぼ失われることはありません。
またレコードの再生においては、モーターの振動から発生するノイズ、不安定な回転スピード、針飛び、プチプチノイズなど、オーディオ的な問題がいくつかあります。これに比べてテープの再生ヘッドはシンプルに作られており、音質の障害にはなりません。
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ここ最近のR2R人気から、R2Rだけのリイシュー専門レーべルも設立されています。その一つは、アメリカのワシントン州にあるThe Tape Projectです。The Tape Projectは、主にジャズやクラシック、ロックなどのアルバムをリリースしており、一部の批評家はおそらくこれが歴史上、最も優れたハイファイ・サウンドだと評価しています。
The Tape Projectがリリースする各アルバムは、リアルタイムでダビングされており、ミックスやリマスターも一切無しのコピーで、価格は450ドル(およそ¥49,000)です。
確かにレコードと比べるととても高いように感じますが、著作権、生産時間、材料コストなどはもちろん、マスターテープを聴くのとほぼ変わらないことを考えると、リーズナブルという意見もあるようです。さすがはオーディオの世界ですね。こだわりはどこまでもですね。
引用元:The Verge