ターンテーブルとDJミキサーに始まったDJスタイルも、音楽のデジタルファイル化によりパソコンやアプリを使用したDJスタイルが主流となり、これらをコントロールする数多くのコントローラがリリースされています。
比較的短期間にスタイルが多様化すると言う、ある種独特なジャンルとも言えるDJですが、DJソフトウェアの登場からそれなりの月日が経ち、機能面での驚きは少なくなりました。
そんな状況において、機能だけではなく音楽との関わり合いという根本的な部分で新たな提示をしてくれるDJツールが開発されています。
このような今後の音楽との関わり合いに影響を与えるかもしれない、最新のDJツールを紹介します。
みんなで楽しめるORBIT
海外のDJ機器を扱うWEBメディアのDJ Tech Toolにより開発されたORBIT。ORBITは、大型の丸いテーブルに12個のジョグホイールが搭載されており、このジョグホイールを押すとトラックが再生され、回すとトラックのトーンやリズムが可変します。
ORBITは、Ableton/Liveと接続されており、12個のジョグホイールは、Ableton/Liveのトラックと連動していて、それぞれのトラックを個別にコントロールできるようになっています。
機能としては一般的なコントローラと違いはありませんが、ORBITの特徴は、最大12人でパフォーマンスができるので、フェスやパーティにおいて、オーディエンスがパフォーマンスに参加して一緒に楽しむことができるところです。
見る側からプレイする側へ。フェスが人気の現代においては、新たな方向性の1つと言えるかもしれませんね。
出典:YouTube
新たな出会いを提供するDJシステム FONO
オランダのYalp InterActiveと言うメーカーが開発した、iPhone用のDJリグのFONO。FONOは、アウトドアDJシステムとしてソーラーパワーにより駆動し、2台のiPhoneをセットしてDJを行います。
FONOの機能は、ループと簡易的なエフェクトのみとなっていますが、「ティーンエイジャーに出会いの場を提供する」と言うコンセプトで、このDJツールを使用して創造的な方法で自分自身を表現して欲しいと言う思いが込めら開発されているので、あえて簡易的な機能となっています。
この素晴らしいコンセプトのFONOが、遊具の1つとして公園などに設置されている日が来るといいですね。
出典:YouTube
DJは機能だけではなく、音楽との関わり方についても新たなスタイルを提示しようとしています。
今後もテクノロジーの進化と共に新たなDJツールがリリースされていきますが、DJだからこその独自の進化にも注目です。