2015年1月に開催されたNAMM 2015においてMoogの伝説的なモジュラーシンセサイザー「System 55」、「System 35」、「Model 15」が台数限定で復刻されると言うニュースが話題を集めました。ここ最近はモジュラーシンセサイザーへの注目度が高まっていますが、Moogによる名器の復刻もこの雰囲気をあおるには十分な要素です。
ブリブリ感がたまらないModel 15のデモ
各モジュールをパッチケーブルで接続してサウンドを生成するモジュラーシンセは、一般的なシンセよりもコントロールが難しく、専門的な知識がない限り簡単には操れません。なのでモジュラーシンセの能力を完璧に引き出し、加えてサウンドのセンスも併せ持つ素敵なパフォーマンスにはなかなかお目にかかれないのですが、こちらの動画からは「Model 15」のサウンドの存在感がしっかりと伝わってきます。
ちなみに「Model 15」の販売価格は$10,000で、日本円にするとおよそ120万円くらい。車も買えるお値段ですが、この動画を見るとその価値も分かるかも。見ると欲しくなりますよ(笑)。
出典:YouTube
パフォーマーは2枚のハイクオリティなEPをリリース
この動画で素晴らしいパフォーマンスを披露しているのはMax Ravitzと言うプロデューサーでPatriciaと言う名義で「Body Issues」と「Side Piece」の2枚のハイクオリティなEPをリリースしています。
「Body Issues」は不協和音的なシンセ音と控えめに四つ打ちを刻むキックが浸透してくる幻想的なトラックです。
この作品をリリースする「Opal Tapes」はUKを拠点にハウス、テクノ、エクスペリメンタルミュージックをリリースしているレーベルで、Opal Tapesの作品の多くはなんとカセットテープでリリースされています。ジャケットのアートワークのセンスも素晴らしいので、Opal Tapesのbandcampページもぜひチェックしてみてください!
常に安定した作品を提供してくれる「Ghostly International」からリリースされた「Side Piece」は、ほどよく粗い質感で独特の世界観を創り出しています。この質感を出すには相当なスキルが必要ですね。
「Opal Tapes」と「Ghostly International」の2つの良質なレーベルからリリースするMax Ravitz。そのスキルは「Model 15」のパフォーマンスからも分かりますが、確かなスキルが良質な作品を生み出すと言うことは間違いありません。