ヨレヨレのビートで独特のグルーヴを生み出した、ヒップホップ界の天才プロデューサーJ Dilla。その才能は多くのアーティストを魅了し、Slum VillageやJaylib、そしてATCQのQ-TipとAli Shaheed Muhammadと結成したThe Ummahの一員としても、数多くのヒップホップ・クラシックを世に送り出しました。そんな彼がこの世を旅立ってから、すでに10年もの月日が経過しました。
彼の生み出したビートとベースのプログラミング、サンプリングの手法は、ヒップホップだけではなく、その他のジャンルにも大きな影響を与えたように思います。サンプリング・ミュージックを進化させたJ Dillaの没後10年となる2016年2月10日に、2人の有名アーティストによるトリビュート・ミックスが公開されました。
Flying Lotus – Dilla’s Still Here Mix(2016.02.10)
J Dillaの音楽を聴いたことがある人なら、Flying LotusがJ Dillaから多大な影響を受けていることは、一聴してわかるはずです。このミックスは、Flying LotusがJ Dillaが亡くなった数時間後に、ロサンゼルスでレーベルやインターネットラジオを運営するdublubのスタジオを訪れてレコーディングしたミックスです。
画像出典:dublub
Flying LotusのJ Dillaに対する大きなリスペクトが理解できるエピソードですが、このミックスがdublubのサイトでアーカイブ公開されています。ダウンロードも可能です。
Discogs Mix 43- J. Rocc
ターンテーブリスト集団Beat Junkies創設者であり、選曲とDJスキルで多くのヒップホップ・ヘッズから支持を集めるJ. Rocc。これまでに、Stones Throwのポッドキャストで配信されたJ Dillaのトリビュートミックスなど、作品やライブを通してJ Dillaに大きなリスペクトを表しています。
そんな彼の新たなトリビュートミックスが、DiscogsのSoundcloudページにアップされています。こちらもダウンロードできます。
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没後10年経った今聴いても色褪せることのないJ Dillaのトラック。J Dilla自身は次のステージへ向かいましたが、その音楽は彼が影響を与えたアーティストの音楽とともに進化を続け、これからも聴くことができるでしょう。J Dilla好きはもちろんですが、J Dillaを知らないという新世代のヒップホップ好きにも聴いて欲しいミックスです。ぜひチェックを。
トップ画像出典:J Dilla Foundation