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CULTURE

音楽を奏でる改札機で癒しを。NYの地下鉄を心地良く利用するために発案されたアートプロジェクトが抱える問題

通勤・通学時の移動手段として地下鉄を利用されている方も多いかと思いますが、通勤ラッシュ時の人混みってストレスになりますよね?ニューヨークでは、そんなストレスを和らげて、心地よく地下鉄を利用してもらおうと、元LCD Soundsystemの中心メンバーJames MurphyがSubway Symphony Project(地下鉄シンフォニー・プロジェクト)を始動させました。しかし、公共のシステムを変えなければならないこのプロジェクトを実現させるには大きな問題があるようです。

駅の改札を通る際に「ピッ」などのビープ音が鳴りますが、通常このビープ音には単一のものが使用されています。しかし、このプロジェクトでは、個別の音階を持ったビープ音を鳴らすことでメロディが生まれ、まるで地下鉄の利用者が音楽を生み出してしまうかのような素敵なアイデアで、利用者に癒しを与えようとしています。

出典:YouTube

確かに、通常のビープ音に比べて、癒される感じはしますね。メロディもいくつか用意されているそうで、改札を通るたびに新しいサウンドとメロディを聴けるのは、ちょっとした楽しみになるかもしれません。

しかし、ニューヨークのメトロポリタン輸送当局のAdam Lisbergは、海外メディアGothamistに対して次のように語りプロジェクトに反対しています。

現在の改札機のピープ音は、視覚障害者のためのADA(アメリカ障害者法)に基づいています。それらを無視したアートプロジェクトによってお客様に不便をかけて、サービスを止めるわけにはいかないのです。誤解しないでいただきたいのですが、とても素晴らしいプロジェクトであることは十分に理解しています。しかし、このプロジェクトのために、1日600万人ものお客様が利用する改札機に、不具合を生じさせてはならないのです。

確かにJames Murphyのプロジェクトは、通勤ラッシュ時などの癒しになり得る素敵なプロジェクトですが、視覚的な障害を持つ人などのことを考えると導入はなかなか難しそうです。地下鉄のような公共施設での利用は難しいかもしれませんが、例えば美術館などのアート性の強い施設から導入して、徐々に浸透させていくというのも良さそうな気がします。そしていつの日か心地よいサウンドに囲まれた、ゆとりある日常が訪れることを期待したいですね。

引用元:Gothamist

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