万能に思えるPCにも限界はあります。曲作りをしていると、PCがフリーズしてしまったり、ノイズが入ったりと、PCの限界を超えてしまうことがしばしばあります。集中して作業している時に、PCの動作が重くなるとかなりストレスを感じますよね。このような事態は避けるために、デスクトップの環境を整えてCPUの負荷を減らすための10の方法を紹介します。
1. Wi-Fiはオフに
多くのアプリケーションはアップデートなどの新しい情報のチェックを常に行っており、これが予想以上にCPUの使用率を上げるので、可能な限りWi-Fiはオフにしておくことをオススメします。
2. 使わないアプリは閉じる
集中して曲作りを行っている時に、動画を見たり、ゲームをしたりすることはありませんよね?これらのアプリケーションが最もCPUの負荷を上げているので、曲作りに不要なアプリケーションは終了しておきましょう。
どのプロセスがCPUに負荷を掛けているのかは、OSのプロセスマネージャー(Macはアクティビティモニタ、Windowsはタスクマネージャー)で確認できます。現状のCPU負荷が目視できるのでオススメです。
3. 作業していないトラックにはフリーズ機能を
ほとんどのDAWでは特定のトラックをフリーズさせることができます。作業を行っていないトラックをフリーズさせることでCPU負荷が軽減され、他の作業をストレスなく行うことができます。
4. エフェクトはほどほどに
楽曲をブラッシュアップさせることができるエフェクトは、制作において大切な要素ですが、エフェクトを使えば使うほどCPUに負荷が掛かります。制作中の楽曲にたくさんのエフェクトを同時にプラグインするとPCはフリーズしてしまいます。エフェクトを加えてブラッシュアップしたトラックはオーディオファイル化して、次の作業へ移ることをオススメします。
5.ソフトウェア・シンセサイザーもほどほどに
ソフトウェア・シンセサイザーもまた、使えば使うほどCPUに負荷が掛かります。シーケンスパターンの作成と、サウンドメイキングが終了したソフトウェア・シンセサイザーのサウンドもオーディオファイル化して、次の作業へ移りましょう。
6. バッファサイズは大きめに
DAWではバッファサイズの調整が可能です。バッファサイズの調整は、レイテンシー(例えば、MIDIキーボードを弾いてから実際にソフトウェア・シンセサイザーが発音されるまでの時間)に影響を与えます。バッファサイズを小さくするとレイテンシーは少なくなりますが、その分CPUに負荷が掛かります。バッファサイズを大きくすることで反応は遅くなりますが、CPUへの負荷を減らすことができます。
ソフトウェア・シンセサイザーもエフェクトも、さほど使用していないのにPCの動作が重くなる場合は、バッファサイズの設定が小さすぎることがほとんどです。そのような場合は、DAWのバッファサイズをチャックしてみましょう。
7. ハードドライブの使用量は少なめに
お腹いっぱいの状態で100メートルを走っても、本来のパフォーマンスを発揮することは難しいですが、PCも同じです。ハードドライブの使用量が少なければ少ないほど、PCのパフォーマンスは向上します。頻繁にデータを整理して、必要のないファイルは削除してください。
ハードドライブは少なくとも10%以上の空き容量があるようにしてください。ちなみに、ハードドライブの空き容量が50%以下になると、PCのパフォーマンスが落ちるといわれています。
8. クラウド・ストレージを活用する
たくさんの音源や、サンプル素材をお持ちの方には、iCloudやGoogle Driveなどのクラウド・ストレージもオススメです。また、LANDRでオンライン・マスタリングを行った楽曲データは、LANDRアプリに自動的にバックアップされるので、ストレージの役割も果たしてくれます。クラウドベースのマスタリングなら、CPUの負荷を心配する必要もありません。
9. ソフトウェアは常に最新バージョンにアップデート
DAWやソフトウェア・シンセサイザー、そしてエフェクト・プラグインは、常に最新バージョンをリリースしています。その大きな目的は、バグの修正と最新OSでのパフォーマンスの最適化です。例えばあなたが、1995年製のPro Toolsを使っている場合、動作がおかしくなるのは当たり前です。
常にソフトウェアを最新バージョンにアップデートして、ストレスのない環境を整えましょう。
10. PCをアップグレード
上記までの方法を試してみてもPCの動作が重いという方は、PCの買い替えを検討してください。いうまでもありませんが、最新のPCの性能は向上しています。もしも現在使っているPCに愛着があって手放したくないという方は、RAMをアップデートしたり、内臓メモリーを増強するという方法もあります。
ライター:Scott Parsons
記事ソース:LANDR