クラブやダンスミュージックにはファットなベースが欠かせません。「No Bass、No Dancing」といっても過言ではありません。踊りたくなるような、ミックスのクリーンアップにはローエンドのチューニングが大切です。’All That Bass’をリリースしたベースのスペシャリストTOCADISCOがその概要を説明してくれます。
こちらがトラックのアナライザー画面で、最終ミックスとマスタリング前のスペクトラムです。ご覧の通り、ベースが際立っています。
トラックからベースを抜くと、他のパートだけではある一定の周波数までしか出力されないのがわかります。なぜかというと、ベース用のスペースを十分に確保する必要があるからです。ベースは他の楽器に比べて最もエネルギーを消費する周波数なので、常に意識して作業を進める必要があります。
下図はキックとベースだけのスクリーンショットです。
クラブ用の音作りの場合、私はいつもサブベースを追加します。ほとんどのホームスタジオやプロジェクトスタジオでは、サブベースを聴き分けられるサブウーファー自体が設置されていないかもしれません。しかしきちんとした設備の整ったクラブやフェスティバルでは、サブベースの周波数帯が大きな違いを生み出し、ガッツリとした迫力のあるヴァイブを演出してくれるのです。
あまりやり過ぎるとミックスが濁ったり歪んだりしますので注意しましょう。丁度良い具合を見つけて最高の仕上がりにしてください!
マスターチャンネルにはリミッターとマキシマイザーの設定は無し。24bitのAIFF/WAVファイルに最低-5dBのヘッドルームを確保して、是非LANDRでマスタリングしてみましょう!
また、私のように色々な場所に移動する人や、予算の関係で自宅に大規模なスタジオが作れない場合は、ミックスに存在する問題を「目」で確認できるように、精度の高いアナライザーを用意してください。
それでは音作りを楽しみましょう!
Toca
記事ソース:LANDR