音楽のスタイルやその制作方法は様々で、良い音楽を提供してくれるアーティストほど、こだわりの中で生まれた独自のスタイルだったりするのかもしれません。
生楽器なのか電子楽器なのか。レコーディングなのか打ち込みなのか。音楽の作り方は、音楽のジャンルと使用する楽器によってそのスタイルの軸が決まるわけですが、イタリアの作曲家、サウンドデザイナー、パフォーマーのDiego Stoccoの音楽スタイルとその作り方はかなり特殊で、驚きを与えてくれます。
自由な発想から生み出されるDiego Stoccoの音楽は、日頃誰でも目にしているモノや環境をマイクでレコーディングすることで生み出されます。Diego Stoccoは、レコーディングされたサウンドを彼の音楽を構成するサンプル素材として使用し、音楽へと変えて行くのです。
そんなDiego Stoccoのセンスとアイデアがあふれる素晴らしい音楽とその特殊な制作工程も楽しめる動画を紹介します。
落ち葉×レコードプレイヤーが発するノイジーなスクラッチサウンド
出典:YouTube
お皿とキッチンの共鳴が絶妙な立体的パーカッション
出典:YouTube
ブリキ缶を打つ雨音とスペイシーなシンセ音が混ざり合うシリアスなアンビエント
出典:YouTube
クリーニング屋から生まれるいなたいグルーヴ
出典:YouTube
こちらは上の作品のメーキング的な動画です。レコーディングした素材をシーケンサー上に並べて曲を作り上げて行きます。動画の最後の方で捉えられている、Diego Stoccoのアイデアを形にするエンジニアとのやり取りが印象的です。
出典:YouTube
こちらはDiego Stoccoがデザインしたドラムマシーン、リアルドラム、パーカッション、ビートボックスなどのビート系サウンドのセットを使ったデモ動画です。動画ではダブステップ系のビートがプレイされていますが、どれもかっこいいです。
出典:YouTube
このドラムセットはこちらのページで購入可能です。追加のドラムサンプルとしては珍しいサウンドが収録されているので、IDMやエレクトロニカなどのテクニカルなビートの作成にも重宝しそうです。
レコーディングした素材を基に曲を作る場合、それぞれのサウンドが持っているキーをまとめることはとても難しいことなのですが、それを外すことなく、それどころかちょっとズレてる感すら表現してしまう音感の良さがDiego Stoccoの最大の武器のように思います。またサンプル素材に微妙に加えられているシンセやSE的なサウンドも彼の音楽を引き立てている要素ではないでしょうか。
打ち込みメインの筆者としては、これほど自由に音楽を作り出せることへの嫉妬すら覚えてしまいます(笑)。
Diego Stoccoウェブサイト:http://www.diegostocco.com/