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もうマシントラブルも怖くない?!トラブルシューティングの心構え

soundropeをご覧の皆さん、こんにちは。今回は、コンピューターが起動しない/DAWが落ちる/音が出ない…など厄介なマシントラブルの対処法について書きたいと思います。ウェブサイトのリニューアル後初の投稿には縁起の悪いテーマですが、一般的な問題解決のメゾットにも近いので、DAW以外の分野にも応用できるかもしれません。

マシントラブルが起きて作業が止まるとモチベーションが下がるし、それがライブ中だったら台無しです。誰かを呼んでレコーディングやセッション中の場合は、その相手を待たせることにもなります。

とはいえ、現実にはコンピューターを使う以上エラーは避けられないとも言われており、DAWユーザーもマシントラブルにどう対処するべきか基本的な知識は持った方が良いでしょう。トラブル発生時はなるべく短いダウンタイムで復旧させることが大事ですが、自力で解決するのが困難な場合は、ためらわずに専門家のサポートを受けましょう。

トラブルシューティングは心理戦

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出典:PAKUTASO

マシントラブルはいつ起こるかわかりませんが、どんな時でもトラブルシューティングに焦りは禁物です。人間は焦ると目の前を冷静に見られなくなり、再起動すれば直るトラブルを何時間もこねくり回してみたり、ハードディスクの修復をしようとしたら誤操作でフォーマットしたり、普段ではあり得ない行動をとることがあります。

まずは深呼吸して落ち着きましょう。エラーやアラートが出ていれば解決するための手がかりになるので、意味がわからなくても正確に(できれば紙に)メモします。

トラブルの状況を冷静に把握する

気持ちが落ち着いてきたら、一旦コンピューターや周辺機器の電源を全て落とし、周辺機器の電源から再投入・起動して、再度同じエラーが起きるかテストします。再テストしてもそのトラブルが再現される場合、エラーメッセージをGoogle検索するのも有効ですが、それが正解とは限りません。

また、トラブルが起きたタイミングも重要です。急に起きた現象なのか以前から時々発生していたのか、ハードウェアの入れ替え/OSのアップグレード/ソフトのバージョンアップなど、なんらかの変化はあったのか、こういった情報は原因を切り分ける時やメーカーサポートを受ける時に役立ちます。

先入観を捨てて原因を切り分ける

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次は、トラブルの原因がハード/ソフト/ケーブルなどのどこにあるか切り分け、発生源を突き止めます。この原因の切り分けがトラブルシューティングで最も難解かつ重要な作業です。ここで周りの情報やらエラーメッセージなどで「きっと〇〇周りが原因に違いない」といった先入観を持っていると、発生源を見誤りやすくなります。人間の思い込みは、同じwavファイルを再生しても違った音質に聴こえさせてしまうくらい強力なので、あらゆる事態を想定してフラットな視点を持つことが大事です。

ハードウェアの入れ替えや増設などでトラブルが発生した時は、ケーブルやハードウェアをできる限り外し、最小限の状態で再現するかテストします。この状態でエラーが起こらなければ、外したハードウェアを1台ずつ接続してどのタイミングでエラーが起きるのか確認。USB機器は古くて安価なものだとトラブルを起こしやすいので面倒でも1つずつチェックします。

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音が出ない場合は、音源からスピーカーまで信号が流れる順番にチェックしていき、どの段階まで信号が来ているか確認しましょう。こういうときはケーブルテスターを使うと便利で、Behringer CT-100は安価でオススメです。

ソフトウェアのトラブルシュートは可視化しにくい分やっかいです。ソフトウェアは何かとバグを疑いがちですが、バグには必ず再現性があります。同じ手順で操作して毎回同じ現象が発生すればバグと言えますが、そうでない場合は他に原因があります。あれこれシステムをいじくり回すと逆に悪化するので、まずはバックアップ状況を確認してバックアップとっておきましょう。

目的と手段を取り違えない

原因を切り分けているうちに、自力でそのトラブルを解決出来るのか自信が無い場合もあると思います。その時は、トラブルシューティングはあくまで問題を解決する手段の一つであり、最終的な目的ではないことを思い出して下さい。自分で解決するのが難しいと感じたら、代替の手段を講じたり、メーカーもしくは輸入代理店など、業務でサポートを行っている専門家に問い合わせましょう。ここを混同してしまうと時間を浪費したり、焦りのあまりシステムをこねくり回して二次災害を起こしたりします。

また、トラブルシュートは最新の情報を多く持っている方が有利なので、「機材に詳しい友達」よりも素直に専門家のサポートを受けましょう。自分が理解できない現象を人に伝えるのは難しい事ですが、ソフトウェアの用語やエラーメッセージを正確に伝えれば、話が通じやすくなります。

確かな情報を集めてトラブルシュート

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さて、原因が突き止められたら対策です。まずはメーカーwebサイトのサポートページや製品ページにある動作環境で、自分の環境が対応OSやホストDAWのバージョンなどの仕様を正確に満たしているか確認します。見慣れない方にはしんどいと思いますが、動作環境を満たしていない場合はメーカーもサポートできませんのでご注意下さい。
この時に自分のコンピューターに最新版のソフトウェアやドライバーがインストールされているか確認もお忘れ無く。ソフトウェアが古くてトラブルが起きるのはよくある話です。

ソフトウェアで「時々調子が悪い…」といった再現性のないトラブルは対策が厄介です。昔からよくある原因は、アプリケーションや初期設定ファイルの破損や不整合を起こしている時。こういった場合は、アプリケーションの再インストールや初期設定ファイルの削除が有効ですが、初期設定ファイルは時として重要な設定情報を含んでいるので、いきなり削除せずどこか他の場所にバックアップしておきましょう。これらの作業後には念のため再起動をお忘れ無く。

AVID : Pro Tools 初期設定削除方法

DAWは進歩が早い分野なので数年前の情報が今も当てはまるとは限りません。古いバージョンの情報に囚われてしまうと泥沼にハマりやすいので頭の中を最新の情報にアップデートしておきましょう。

OSが変な設定になっていませんか?

メーカーwebサイトのサポートページでは、推奨されるOSのセッティングが載っていますので、それを参照に自分のコンピューターの設定を確認しましょう。
昔はサービスを止めたり色々なカスタムが流行りましたが、逆にトラブルの元となったり原因の切り分けに苦労します。今はOSも大分複雑になったので、あまり設定をこねくり回さない方が安定して動きます。

参考リンク

Steinberg : コンピューター環境について
AVID : コンピューター最適化ガイド – Mac及びWindows
Ableton : Optimizing Windows for Audio

最後に…

さて、これまでDAW環境におけるトラブルシューティングの対処法を書いてきました。僕は昔の仕事でこうしたトラブルのサポートをやっていましたが、自分の環境で起こると本当に嫌なものです。最後に身も蓋もない話ですが、もしあなたがWindowsを使っていてマシントラブルに悩まされているのならば、Macに転向するのも一つの選択肢です。

Windowsはマシンを構成するハードウェアの組み合わせが無数にあるので、ドライバの扱いなど音楽と関係ないところで面倒くさいことは否めません。Native Instrumentsもオーディオ処理のためのOS最適化のサポート記事を出していますが、WinとMacを見比べるとMacの簡単さがわかると思います。

Native Instruments: オーディオ処理のためのMac OS X 最適化
Native Instruments: オーディオ処理のためのWindows最適化

Win vs Macはいつの時代も炎上するトピックですが、コンピューターの面倒くさいことを考えたくない人はMacに移行するのもアリといえるでしょう。

最後に,僕が主催しているAbleton Meetup Tokyoがお知らせ用にFacebookページを開設しました。興味を持ったらいいね!をお願いいたします。

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出典:Ableton Meetup Tokyo Facebookページ

それではまた次回!

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