AppleがDubsetとの提携を発表しました。Dubsetは、リミックスやDJミックスのファイルを解析して、ファイル内で使われているトラックを識別するMixBankという独自の技術により、アーティストやレーベル、パブリッシャーなどにロイヤリティを支払うサービスを運営しています。Apple Musicにこの技術が導入されることで、著作権上の問題で配信されていなかったリミックスやDJミックスが聴けるようになります。
Dubsetは現在、1万4,000以上のレーベルおよびパブリッシャーと提携しています。DubsetのCEOホワイト氏は、今後、世界に400以上ある音楽配信サービスとの提携を進めていきたいと語っています。Dubsetと音楽配信サービスの提携が進むことは、アーティストやレーベル、パブリッシャーなどの権利が守られ、新たな収益につながります。
しかし一方では、SoundcloudやMixcloudなどで公開されているDJミックスに対する取り締まりが厳しくなる可能性があり、DJはトラックの使用料を支払わないとミックスを公開できなくなるかもしれません。
インディーズのアーティストやレーベルにとってDJミックスは、プロモーション的な要素も含んでおり、トラックの使用を黙認する時代もありました。もちろん著作権は守られるべきですが、DJミックスには、そのような側面もあります。ミックステープの時代を知る者としては、気軽にミックスを作れなくなるのは、ちょっと寂しい気もします。