機械学習で楽器演奏に最適化。フィンガー・ジェスチャーだけで表現できる世界最小のバイオリン

インスタレーション作品などのデザインや開発を手掛けるアメリカのクリエイティブ・スタジオDesign I/Oが、指の動きに反応して音を奏でる世界最小のバイオリンを開発しました。

出典:vimeo

世界最小のバイオリンに搭載されているセンサーは、単に指が近くにあるとか、指が動いているといった単純なデータを取得しているのではなく、もっと高度な処理を行っています。具体的には「フィンガー・ジェスチャー」つまり、指をこすり合わせたり、ボタンを押したり、ツマミを回したりといった動きを読み取っているのです。これはSoliの技術を用いて、機械学習により最適化されています。

出典:YouTube

ジェスチャーから音を生み出す技術にもオープンソースのソフトウェアWekinatorが用いられており、こちらもまた機械学習により複雑な指の動きを認識させ、ジェスチャーに対応する演奏を行うことが可能になっています。このように、世界最小のバイオリンは、複数のオープン・ソースもしくはそれに近い形で情報が公開されているテクノロジーを組み合わせて、最小コストで作られています。

オープンソースという概念は、先日紹介したデジタルミュージックのためのオープンソースプラットフォームのように、音楽の世界においても広く用いられており、新たな創造のためのキーワードになるのは間違いありません。今後も、オープンソースという現代的な概念から誕生する斬新な楽器やアートとの出会いが楽しみです。

引用元:Creative Applications Network