SHURE社がDJ用レコード針などのフォノ製品の製造終了を発表。2018年夏に80年以上の歴史に幕

レコード針の製造において80年以上の歴史を持つShure社が、2018年夏にその製造を終了することを発表しました。Shureのレコード針を代表するM44G、M44-7などはDJにもお馴染みですが、製造終了後は、これらの定番針が使用できなくなってしまいます。

製造終了の理由についてShure社は、同社の厳しい基準を維持することが困難な状況で、その結果、コストや納入という点でユーザーの期待に応えることができなくなったためとしています。

バランスの良い再生周波数帯域と耐久性、そしてスクラッチによる針飛びの少なさなど、多くの特徴を持ち合わせたM44シリーズ。その安定感とコストパフォーマンスの高さから、1990年代に到来したDJブームの際には、スタンダードなDJセットには必ずといってよいほど同梱されており、以降もDJ用の定番レコード針として、多くのDJに愛用されてきました。

世界的なレコード人気が続くとはいえ、DJにおいては、PCDJやrekordboxなどのオーディオファイルをプレイするスタイルが登場し、レコードでプレイするDJの数は最盛期に比べて圧倒的に減少しています。

時代の流れとはいえ、とても残念な今回のニュースですが、現在もDJ用のレコード針の製造を続けているortofon社などの価値が高まることに期待したいですね。