伝説的ヒップホップ・グループA Tribe Called QuestのMCファイフ・ドーグが他界

伝説的ヒップホップ・グループA Tribe Called Quest(以下、ATCQ)のMC、Phife Dawgが45歳の若さで他界しました。死因は発表されていませんが、彼は1型糖尿病を患っており、2008年には腎臓移植手術を受けていたそうです。1988年にMCのQ-TipとPhife Dawg、DJのAli Shaheed Muhammedという2MC+1DJスタイルで結成されたATCQは、Jungle BrothersやDe La Soulなどと共にネイティブ・タンといわれるクルーを形成。ネイティブ・タンの登場以降を、ヒップホップの時代区分的に「ニュースクール」と呼びますが、それほどまでに大きな影響を与えました。

それまでのギャング系のヒップホップとは全く異なるスタイルを確立したATCQは、1990年にリリースされたファーストアルバム”People’s Instinctive Travels”で、ヒップホップを代表するグループへと駆け上がり、1998年の解散(2006年に再結成し2013年まで活動しています)まで数々の名曲をリリースしました。

出典:YouTube

ハスキー・ボイスのQ-Tipと、愛嬌たっぷりのPhifeによるラップの掛け合いは、まさにヒップホップ。当時、影響を受けたラッパーも多いはずです。

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2015年の11月には、デビュー・アルバム”People’s Instinctive Travels and the Paths of Rhythm”の25周年盤リリースを記念して、アメリカのテレビ番組で限定復活を遂げたATCQ。ヒップホップ生バンドのThe Rootsとの共演は、多くのヒップホップファンの注目を集めましたが、これが最後になるなんて。。2度とあの掛け合いを見れないかと思うと残念でなりません。

その安定したフローとお茶目なキャラで愛されたPhife Dawgのラップは、多くのヒップホップ・ファンの心の中で生き続けるはずです。Phife Dawgのご冥福をお祈りします。

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