ヒップホップやクラフトワークの音楽にのせて歌う、ゆるすぎる留守電メッセージが収録された80年代のカセット

携帯電話が普及した今となっては懐かしい自宅電話の留守電メッセージ。当時は留守電用のカセットテープに自分でメッセージを録音したりしてましたね〜。そんな自宅電話が活用されていた1980年代のアメリカでは、多様なニーズに応えるために?ユニークな留守電メッセージを収録したカセットテープが販売されていたようです。

「Radio Shack Telephone Answering Machine Outgoing Messages」とタイトルづけられたカセットテープは、次のトラックリストの音楽にのせて留守電メッセージが歌われているという、かなり攻めた内容です。

  1. Jamaican
  2. 21st Century Funk
  3. 50’s Rock & Roll
  4. Rappin
  5. Soft Contemporary
  6. Vaudeville
  7. Country
  8. Jazz
  9. Up-tempo Contemporary
  10. Orchestral Pops

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このレアなカセットのA面にはボーカルバージョンが、B面にはインストバージョンが収録されていて、いくつかの音源は海外ブログのTape Findingsで紹介されています。こちらでその音源をリスニングできます。

ボーカルバージョン

インストバージョン

どんな内容が歌われているか気になりますよね?海外メディアのDangerous Mindsで紹介されていた「Jamaican」の歌詞を日本語訳するとこんな感じです。

電話に出れなくてごめんなさい
でも、心配はいりません
ただ、あなたの名前と電話番号を発信音の後に残してくれればいいのです
私はすぐに電話を掛け直しますから

スチールパンのサウンドと白人のボーカルでジャマイカ感は薄く、メッセージも上から目線(笑)。他にも「21st Century Funk」ではクラフトワークのトラックの一部が劣化していたりと、かなり適当な内容ですが、そこが逆に愛おしくもあります。

ちなみに留守電メッセージ用のカセットテープは当時、こんなマシンで使われていたようです。見ていると音楽にも使えそうな気がしてきます。

ansaphone_2309428423出典:Dangerous Minds

ゆる〜いメッセージが収録されたカセットテープの「Radio Shack Telephone Answering Machine Outgoing Messages」を聴くと、ホッコリした気分になり、ついついメッセージを残したくなってしまいます。かなり振り切った留守電メッセージですが、実は音楽が人間の行動に与える効果を利用した、秀逸なアイデアだったのかもしれませんね(笑)。

引用元:Dangerous Minds
トップ画像出典:Tape Findings