海外では主流の定額制音楽ストリーミングサービス。ユーザーの満足度はいかに?

音楽を所有するものからアクセスするものへと変えた定額制音楽ストリーミングサービスは、著作権の問題を抱えてはいるものの、聴き放題というユーザーにはたまらないサービスで飛躍的に市場規模を伸ばしています。海外では当り前ともいえる音楽ストリーミングサービスですが、そのユーザーはどのように感じているのでしょうか。

ストリーミングサービスのパイオニアSpotify

定額制音楽ストリーミングサービスのパイオニアで、世界で最も人気のSpotify。着実にユーザー数を伸ばし続けるSpotifyですが、聴いている音楽の詳細が分からずに自身で情報を集める必要があることから、ファンやミュージシャンが求めるようなサービスを提供しているとは言えないという意見も存在します。確かに、アルバムのアートワーク、歌詞、ミュージックビデオ、バイオグラフィーなどのトラックの全ての情報を集めた音楽プラットフォームを提供できたらユーザーもいうことがなさそうです。

出典:YouTube

ロスレス配信が売りのTIDAL

ラッパーであり実業家のジェイ・Zにより買収され注目を集めた定額制音楽ストリーミングサービスの「TIDAL」。TIDALは、アメリカを始めとする30カ国以上でのサービスの開始を発表しています。ビヨンセをはじめ、マドンナ、Duft Punk、アリシア・キーズ、カニエ・ウェストなど、誰でも知っていそうなアーティストが並んだ発表会でインパクトを与えたTidal。Tidalのサービスは、CDと同じ44.1kHz/16bit、1411kbpsのロスレス配信を行っているのが特徴ですが、有名アーティストのみが利益を上げる構造に、一部の音楽ファンなどから批判の声が上がっているようです。

出典:YouTube

アップルが提供予定の定額制ストリーミングサービス

定額制音楽ストリーミングサービスの台頭によりiTunesストアの売上が低下しているアップルも、ヘッドフォンブランドのBeats by Dreを運営するBeats Electronicsの買収により定額制音楽ストリーミングサービス参入の準備を進めています。そろそろ発表されると言われているアップルの定額制音楽ストリーミングサービスは、月額9.99ドルの有料サービスのみでフリーのサービスは提供されない予定です。アップルの定額制音楽ストリーミングサービスと言うことで話題ではありますが、海外では目新しいサービスの提供はなさそうだと伝えるメディアも多いようです。

music-streaming-service-1出典:Foter

定額制音楽ストリーミングサービスのユーザー数の増加具合から、ユーザーが今望むベストなメディアなのは明らかで、大半のユーザーが満足しているからこそ、その広がりを見せています。しかし、実際にその環境に身を置くと、新たな欲求が生まれるのが人間です。一部からネガティブな声が上がるということは、定額制音楽ストリーミングサービスが海外でいかに進んでいるかの裏返しとも言えます。この流れを止めることはできません。はたして日本はどうなるのでしょうか。。