『USB-C』を搭載した新しいMacBookは音楽制作には不向き?購入前に注意しておきたい3つのポイント

先日開催されたAppleの新製品発表イベント「Spring forward」で、12インチで薄型軽量の新しいMacBookが来月発売されることが発表され、注目を集めました。
ただ、このMacBookで一点だけ気になるのは、外部機器を接続するポートが「USB-C」という新しい規格であることです。
そこで、この「USB-C」を搭載したMacBookを音楽用途に使用した場合に、注意しておきたい3つのポイントを紹介します。

1. 既存のUSB機器はそのままでは使えない

macbook-usbc-1出典:Apple

新しいMacBookの外部接続ポートは、「USB-C」が1つ搭載されているだけです。現行の一般的なオーディオインターフェイスとMIDIコントローラなどの接続端子は「USB-A」で「USB-C」とは異なるため、直接接続することはできません。これらの音楽用機器をMacBookと接続するためには、「USB-A」端子に対応したアダプタの購入が別途必要になるようです。

2. 下位モデルのアダプタでは給電できない

macbook-usbc-2Appleでは「USB-A」端子に対応したアダプタを別売りで3種類用意していて、このいずれかのアダプターを使用することで、現行の一般的なUSB機器を新しいMacBookで使用することが可能になります。ただ、ここで一つ大きな問題が。

USB機器のみを使用する場合は下位モデルの「USB-C – USBアダプタ」を使えばこと足りますが、MacBookの「USB-C」ポートは給電用端子も兼ねているため、USB機器の使用中は、本体へ給電されません。従って、「USB-C – USBアダプタ」でオーディオインターフェイスやMIDIコントローラを接続した場合、MacBookは内蔵バッテリーで駆動することになるので、長時間の作業には向かないようです。
電源に接続しながらオーディオインターフェイスやMIDIコントローラを使用する場合は、「USB-C Digital AV Multiportアダプタ」か「USB-C VGA Multiportアダプタ」を選択する必要がありそうですが、プライスは¥9,500(税抜き)と、なかなかのお値段ですね。。

*アダプターの発売は開始されていません。

3. 2台以上のUSB機器との接続には別途ハブが必要に

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出典:amazon

Appleが発売予定の「USB-A」端子に対応したアダプタは、いずれもUSBポートが1つしか搭載されていません。よってオーディオインターフェイスやMIDIコントローラなどの2台以上の音楽機器を使用するためには、別途USBハブが必要になりそうです。

アダプタを使用することで新しいMacBookを音楽用途にも使用できそうですが、たとえばUSB接続のオーディオインターフェイスやMIDIコントローラの音楽機器を接続するためには、「オーディオインターフェイス/MIDIコントローラ→USBハブ→アダプタ→MacBook」と言う接続経路になります。

*画像はイメージです。MacBookとの使用を推奨するものではありません。


音楽用機器はなるべく直接接続したいもの。こんなに経由しなければいけないのでは、動作的にも音質的にも不安が残りますね。

そう考えると薄型軽量を目的とした新しいMacBookは、音楽制作においては、購入を考える前に使用方法やリスクをある程度想定する必要があるかもしれません。