レコードのみならず自分が回ってしまったDJがいた!

世界で最も歴史のあるDJ大会DMC DJ CHAMPIONSHIPSが今年も開催。

世界で最も歴史のあるDJ大会と言えば、DJを志している者ならば一度は聞いたことがあるであろう、DMC DJ CHAMPIONSHIPSである。世界各地で行われる大会で各国の代表を決定し、世界大会を行って世界一を決めるというスタイルになっている。

ここ日本でもDMC JAPANという組織が存在しており、長きにわたり運営が続けられている。2015年も全国8か所で地方予選が行われ、日本全国に渡りもはや毎年の風物詩となっている。

DMC JAPAN DJ CHAMPIONSHIPS 2015 地方予選大会スケジュール

そもそもDMC DJ CHAMPIONSHIPSとはなんなのか?

DMC DJ CHAMPIONSHIPS(以下DMC)は、限られた制限時間の中で、2台のターンテーブルを使用して表現の限界に挑む大会である。

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出典:DMC

DJと言えば、自らの手で色々な楽曲をMIXしてフロアに集まる人々を踊らせたり、踊らせる以外に雰囲気を作ったり、音で空間をコントロールするという形式が一般的である。しかしDMCに出場しているバトルDJはそのいずれにも当てはまらず、自らの限界に挑戦し、スクラッチや二枚使いなどの方法を用いて、プレイするのである。

世界で最も歴史のある大会にふさわしく認知度も高い。それ故に大会に出場するDJ達の競争は熾烈を極める。この事からか、DMCに出場するようなDJのスタイルはバトルDJと呼ばれるようになっている。
また、毎年ターンテーブルを使って様々な表現を産み出すことから、彼らの存在はターンテーブリストとも呼ばれる。

dj-dmc-2出典:DMC

その中でも、毎年多くの伝説が産まれていて、今回はその中の一つを紹介したいと思う。

レコードを回すのに飽きたらず、自分が回ってしまった1991年の世界チャンピオン

soundrope読者もDJが好きな人が多いと思われるが、レコードを回すのに飽きたらず自らが回ってしまった伝説をご存じであろうか?
機材を損傷する可能性があるので、推奨はできないが見てる分にはしっかり楽しめる伝説のルーティンがこちらである。
(回ってしまうのは一番最後の箇所であるが、冒頭の缶ジュースを使ってターンテーブルを二階建て状態にしてプレイするなど、今ではあまり見られないプレイも満載なので、すべてご覧いただくことをお勧めする。)

出典:YouTube

現在のDMCは純粋にテクニックで争うようになっているし、その歴史の長さ故にテクニックが格段にレベルアップしているので、もっとシビアでストイックな世界観になっている。しかし、ターンテーブリズム創世記の24年前に、自らが回って世界一を取ったこの伝説のルーティンのように、数々のレジェンドにより磨き上げられたスタイルが、現在のDMCのベースとなっていることは間違いない。

興味のある読者は、日本全国で地方予選が行われるので是非生でターンテーブリストたちの熱い戦いをご覧いただくことをお勧めする。

DMC JAPAN OFFICIAL WEB

トップ画像出典:DMC