pioneer-rekordbox

DJシーンがより加速化していく。新しいDJのトビラとは?

2015年加速度的にDJシーンに拡散していくであろうrekordbox

rekordboxとは、大手DJメーカーPioneer DJが供給する音楽ファイルの設定・管理からパフォーマンスまでDJライフのあらゆるシーンをサポートするDJ用楽曲管理ソフトウェアのことである。

リリース以来ヴァージョンアップを重ね、2015年2月現在、現状では、version3.2が公開されている。

このrekordboxは今までもPioneer CDJのユーザーにはお馴染みのソフトで、USBなどを使う際に大変便利なもので、多く愛用されてきた。

そして、2015年このrekordboxがDJシーンにより加速度的に広まっていく可能性が非常に高くなっている。
その理由を解説しつつ、rekordboxの利便性について紹介していきたい。

DJ界の盟主Pioneer DJ

Pioneer DJ logo

出典:Pioneer DJ

Pioneer DJと言えばCDJ,CDJと言えばPioneer DJというくらい、Pioneer DJのCDJは世界中のナイトクラブ、サウンドバーなど多くのDJブースの現場に普及しているのは、DJに興味を持っている方なら説明不要の事だろうと思う。
黎明期からCDJを推進させ爆発的に世界中のDJシーンに普及させてきたPioneer DJのDJ界に与えた功績は大きく、現在でも多くのDJ達から信頼を集めている。
CDJだけでなく、DJミキサーとしても圧倒的なシェアを誇っているし、近年では音楽をパソコンで楽しむ形態が増えてきたことに伴ってパソコンを使ったデジタルDJカテゴリにも力を入れており、多くの製品をリリースしている。
さらにiPadやiPhone、いわゆるiOSデバイスと接続するモデルや、2014年のDJ界のトピックとなったターンテーブルまで、多くのDJ機器をリリースしている。
Pioneer DJは、まさにDJ業界の盟主といっても過言ではないのである。

着実に増えてきている新しいDJスタイル

DJ FORMAT

出典:Pioneer DJ

現状のDJシーンにおいては、ターンテーブル,CDJ,パソコンを使うデジタルDJが一般的なフォーマットとして普及している。
その中でもパーティの現場においては、CDJが重宝されている。
その理由の一つとして、圧倒的な安定感が挙げられるであろう。
ターンテーブルはレコードの針飛びのリスクがある。
気候や環境によっては突風により針飛びをしてしまうというケースが実際にあるのだ。
またパソコンを使うデジタルDJにおいては、経験のある方も少なくないと思うが、OSをアップデートしたらソフトに不調が出たとか、突然ハードディスクの調子が悪くなったケースも散見される。
スモールパーティや仲間内のパーティなどでは多少のトラブルはご愛嬌というものであるが、ビッグパーティとなるとそうはいかない場合がある。
数千、場合によっては万単位の観衆の前でプレイする時には、音が止まる、というのはもっともあってはならない事故である。
それを考えると、現場の安定性は現状でもCDJに分があるといえるであろう。
それがCDJが現在でも広く現場に普及している理由の一つである。

しかし、そのCDJにおいても、CDRでのプレイ時には、ディスクの品質にばらつきがあったり、うまく焼けなかったり、盤面にキズをいれてしまったり、リスクがないわけではない。

それを解決するのがUSBによるデジタルプレイである。

USBメモリスティックの中に楽曲を入れて、それを使ってDJを行うのである。
読み込みも安定しているし、CDRの品質なども気にすることはない。
その価値は確実に認められていき、現状リリースされているPioneer DJのCDJにはすべてのラインナップでUSBメモリスティックでプレイをすることができるのだ。

USB DJプレイの強い味方、rekordbox

rekordbox

出典:Pioneer DJ

USB DJが増えるにしたがって注目を加速度的に浴びているのが、冒頭でも紹介させていただいたrekordboxという楽曲管理ソフトである。

ルーティンとしては、

1.rekordboxのダウンロード、インストール。
2.rekordboxにて楽曲を整理及びいろいろなパラメーターを設定してUSBにインストール。
3.対応した機器でUSBメモリスティックを使用してPLAYする。

という流れである。

rekordboxは、楽曲に対して、様々なパラメーターを楽曲に付与して、DJPLAYをよりスムーズに行うことが可能なソフト。

rekordbox on PC

出典:Pioneer DJ

rekordboxを使用すれば、例えば事前に楽曲のBPMを測定して、楽曲ファイルにタグをつけることができる。
また、曲の頭出しのポイントだったり、そのポイントにコメントを入れることも可能である。
「サビ1」とか「かっこいいソロ」とか「静かになる間奏部分」
などメモを付加することも可能だ。
大量に楽曲を管理する場合でも、rekordboxを使えば必要な情報に簡単にアクセスができ、よりスピーディーに、より落ち着いてDJをすることが可能である。

2014年末,2015年始にかけてrekordboxがさらに脚光を浴びる

XDJ-RX

出典:OTAIRECORD

XDJ-1000

出典:Pioneer DJ

そのrecokordboxが、2015年さらに脚光を浴びそうなのである。
それは、Pioneer DJから2014年年末に、発表されたXDJ-1000、そして2015年に発表されたXDJ-RXによるものである。

XDJ-1000,XDJ-RXの両製品は共にCDドライブを搭載していない。
USBに楽曲データを入れてDJプレイするのだ。
即ちUSBによるデータプレイ専用機となっている。

前述のとおり、クラブやディスコなどのスタンダード機にPioneer DJのTOPモデルのCDJが設置されている場合が多い。

現行モデルのトップスペックモデル、例えばCDJ-2000NXSやCDJ-900NXSなどに関しては、当然rekordboxは対応していて、CDでプレイする以外にもUSBでのDJプレイに対応しているのである。

しかし、全てのDJが自宅でrekordbox環境があるわけでもないので、rekordbox対応のCDJが設置してあるDJブースにおいても無難にCDを使用してDJプレイを行うというパターンが少なくない。
(rekordboxは大変ユーザビリティに優れているので、ぶっつけ本番でプレイをしたとしても、大抵の場合、すぐにコツをつかめて問題なくプレイできる。DJの心理的には、現場でのトラブルの可能性は少しでも下げておきたいと考えるのが普通であるが故に、CDでプレイする場合が多いのである。)

では、rekordboxに対応したCDJを各DJが自宅に導入すれば、話が早い。
しかし、そこがプロモデルが故、価格も思いつきで買える額ではない。

現場でプレイをしているDJはそういったジレンマを抱えている場合が少なくない。

そこでリリースされたのがUSBスティックを使用するタイプのいわゆるUSBメモリスティック専用機である。

XDJ-1000,XDJ-RXの両製品に関しては、実際rekordboxに対応したプロモデルと比べかなり導入しやすくなっており。
まさに上記のようなジレンマを解消するような、製品となっている。

その導入のしやすさから発売直後からDJマーケットでも話題となっており2015年のDJ製品の人気機種となることは確実視されている。
そして、それらが普及すればするほどrekordboxの普及率も連動して上がっていく、という図式なのである。

rekordboxに、DJ専門店も動いた

power dj reordbox

power dj

出典:Power DJ’s

otai pioneer summit

otairecord

出典:OTAIRECORD

2015年2月10日名古屋、2015年2月11日東京、それぞれDJ専門店であるOTAIRECORD、Power DJ’sでもrekordboxのセミナーが行われた。それぞれ会場は満員御礼になっており、その注目度の高さが改めて浮き彫りになったという結果になっている。

また東京・名古屋会場共に、rekordboxありきのPioneer DJから2015年春頃にリリース予定のXDJ-RXに関しても発表も行われた。
東京のイベントを担当したPower DJ’sの市原氏もXDJ-RXについては「使いやすい」と評価しており、XDJ-RXのヒットに伴いrekordboxがさらにブレイクすることを予感させられる。

rekordboxセミナー

DDJ-RX

出典:OTAIRECORD

また、OTAIRECORD DJ UNIVERSITY運営の名古屋会場でも、XDJ-RXを触ったユーザーが夢中になりブースに張り付いてなかなか離れないというくらい、初めて触っても違和感なくプレイできる圧倒的な操作性も、今までのPioneer DJが培ってきたノウハウの結集といえよう。

2015年2月10日名古屋 OTAIRECORDによるイベント概要。
http://www.otaiweb.com/event/pioneer2015_2_10/

2015年2月11日東京 POWER DJによるrekordboxセミナーの模様。
http://ikebe-gakki-pb.com/dj/?p=657

2015年rekordboxが加速度的に普及していく

出典:YouTube

以上の様な理由で、rekordboxは本格的にDJマーケットに広がっていく今一番伸びしろが期待されているソフトといっても過言ではないだろう。
必要な情報にクイックにアクセスし、より安定感あるDJプレイが実現できるとなれば、DJの表現の幅が広がるのは確実で、これからのDJシーンに大いに期待を頂かせる存在としてこれからも注目していきたい。

rekordbox オフィシャルサイト:http://rekordbox.com/ja/